文化や言語が日本と海外で違うように、住宅も日本と海外では大きく違うところがあります。
その大きな違いの一つに、築年数とマテリアルの違いがあるのではないかと思います。
日本の昔の住宅は、木造でしたので、地震やそれに伴う火災などで失われてしまうことが多かったと思います。しかし、ヨーロッパなどの海外の住宅は石造りでできており、また地震も日本のように頻繁に起こらないので、何百年前の建物が今でも普通に住宅として使われているのです。
わたしが現在住んでいるオーストリアの住宅も、こちらで言えば「新しい」建物ですが、1900年代に建てられた石造りの住宅です。
日本の住宅と比べて、利点、欠点両方ありますが、今回は利点についてお話ししたいと思います。
ヨーロッパの古い石造りの建物の利点は、まずその空間の広さです。天井の高さが4メートルほどありますので、住居の面積が少なくても、広々とくらすことができます。また、建物が厚い石でできているため、防音性に優れていますし、保温性にも優れています。日本ではマテリアルではなく、技術で高気密断熱性を可能した輸入住宅がありますが、どちらが良いとは一概には言えませんね。